イカってどんな生物!?新鮮なイカ刺しは無色透明!知られていないイカの秘密

『イカ』....日本では広く慣れ親しまれた食品ではあるが、実はそのほとんどは解明されておらず、近年になってその生殖方法がやっと一部解明された程度です。

 そんなイカですが、食べると見た目に反して「かなり美味しい...」 

生物的にはあまり解明されていないイカですが、その美味しさの一部だけでも皆様にご紹介します。

イカの奥深い世界 

日本はマグロと並んで、世界の漁獲量のほぼ2分の1を消費してしまうほどのイカ好き大国(驚きですね!)

そんな日本とは切っても切り離せないイカは世界中で約450種類もいると言われており、日本近海だけでも約100種類は生息しています!!

体長2㎝の「ヒメイカ」から体長10mを超える「ダイオウイカ」まで見た目も様々。

イカはとても繊細な生き物で他の生物と比較しても比較的短命。5年ほど生きるイカも中にはいますが日本で食用とされているイカの寿命は1年程度です。(イカは摂取するエサの量で大きさが変わるとされています。)

実はみなさんの想像と上下逆

皆さんが普段食べているイカ。尖ったヒレのある方が上向きだと認識されている方が大半かと思いますが、実はこれは「大きな間違いなんです!」

イカ

 図のようにヒレのある方が下。足のある方が上なのです!

 これにはちゃんとした理由があり、足と言われている部分は歩行ではなくエサを取る為に使用しているので実は”腕”なのです!上下逆だと知った後にイカを見入ると不思議な感覚になりますね。

烏賊(イカ)の由来

イカは海の生き物ですが、漢字で表記する際は何故か[鳥]の漢字を含みます。余談になってしまいますが、イカの語源と漢字の由来についてもご紹介します。

イカの語源については諸説あり、全て不確かとされています。先の尖ったやりのような「いかつい形をしているから」とする説や、怒ったような「いかめしい形をしているから」とする説、「い」は白で「か」は堅い意とする説などがあリます。

何故"鳥"の漢字が入るのか

中国の古書『南越志』(なんえつし)には、このように記されています。

"あるとき、水面にプカプカと浮かんでいる烏賊を捕らえて食べようとして、カラスが舞い降りた。このとき、イカは死んだふりをして突然、カラスにその長い足を絡めて水中に引きずり込んでカラスを食べてしまった。"

この話から、カラスを襲う賊で「烏賊」となったと考えている学者もいるそうです。私はこの話を聞いて「嘘っぽい...」と感じてしまいました笑

イカとタコの違い

イカとタコはよく比較される生き物です。その違いは何か考えると「見た目」とざっくりしか答えられないのではないでしょうか?

ライバル関係にある(?)イカとタコの違いについてもご紹介します。

足の数

これは皆さん知っていたかと思いますが、タコは8本、イカは10本ですよね。しかしこの答えはちょっと不正確で、イカの足のうち2本は触腕と呼ばれる腕なので、正確にはタコもイカも足は8本なんです!

吸盤の能力

タコにもイカにも吸盤がありますが、その機能は全く異なります。

タコの吸盤はくっついた対象と吸盤の中を真空にすることで強力にくっつきます。

対して、イカはくっつくというよりも吸盤が鍵爪状になっており、その爪で獲物を引っ掛けて捕食するのです。

 墨(スミ)の違い 

イカ墨パスタなどイカ墨を使った料理はたくさんありますが、タコ墨を使用した料理はあまり見かけません。

同じように墨を吐いたりと、なぜ料理にはイカ墨しか使われないのでしょうか?

イカやタコは体内に墨を持っており、外敵に襲われた時に身を守るために墨を吐き出します。その墨の成分は、ユーメラニンという黒色のメラニン色素・脂質・たんぱく質・多糖類などです。

それぞれの成分含有量はイカとタコで異なりますが、イカ墨は多糖類を多く含むため海中で吐き出した時はドロっとした粘り気が特徴で固まった墨となります。

対して、タコ墨は多糖類が少なく粘り気がないため、海中で吐き出すと煙幕のようにぶわっと広がります。

イカ墨の方が粘り気があることで料理と絡みやすくなるのです!

さらに、イカ一匹からとれる墨の量は10g~13gであるのに対し、タコ一匹からとれる墨の量は8g程度。一匹から取れる量もイカの方が多いのでイカ墨が使われることが多くなりました。

漁獲量の違い

漁獲量に関する違いですが、日本ではイカの方がかなり多く水揚げされています。タコはイカよりもかなり漁獲量が少ないので、日本で獲れたタコはイカと比較して価格が高いのです。

外国産の方が安価なので、国産のタコを食べている人は少ないかと思います。

「たまには国産のタコを食べたい」と感じた方はこちらで購入できますので、是非検討してみてください。

【生冷凍】 大ダコ(みずだこ) 500〜800g

 イカの栄養

イカは生(刺身)ではもちろん、焼いても、煮ても、詰めても(イカ飯のことです笑)どんな食べ方をしても非常に美味しく、まさに万能食材。

しかも、栄養価も高く疲労回復効果のある「タウリン」が他の魚類のなんと2倍以上も含まれています!

そんなイカの栄養素についてご紹介いたします。 

生スルメイカ一杯(平均300g)の成分

  • エネルギー:249kcal
  • 水分:240.6g
  • タンパク質:53.7g
  • 脂質:2.4g
  • 炭水化物:0.3g

出典:日本食品標準成分表2015

イカは低カロリー・低脂質な食材であり、成長期の子どもから、筋肉を増やしたい人、体重を落としたい人にオススメです。

ほかにも、抗酸化作用のあるビタミンE、ナイアシン、亜鉛、コラーゲン、多くの栄養素をバランスよく含んでいます。

 タンパク質

体はタンパク質で構成されており、筋肉を形成するほか、ホルモンや免疫物質の調整も行ってくれます。

イカには良質なたんぱく質が豊富なので、健康な体を維持するのに必須と言っても過言ではありません。

良質なたんぱく質とはアミノ酸がバランスよく含まれており、体内での利用効率が良く老廃物になりにくいタンパク質のことです。

 コレステロール

イカにはコレステロールも含まれております。コレステロールと聞くと "体に害のある、摂取は控えた良いもの" というイメージがありますが、それは間違いです。

コレステロールは細胞膜の構成成分であり、私たちの生命維持において重要な物質です。

 体に必要なものですが皆さんのイメージ通り、過剰に摂取してしまうと動脈硬化を引き起こし心臓疾患や脳梗塞につながってしまいます。

血中コレステロール値が高い方は、摂り過ぎには注意が必要です。

 タウリン

栄養ドリンクのCMなどでよく耳にするタウリン。タウリンは血中コレステロールの低下や中性脂肪を少なくする効果の他に、疲労回復効果も期待できます。

 タウリンは水に溶けやすい性質を持っているので、スープに入れて汁ごと食べると栄養も余すことなく摂取できます!

 プリン体

プリン体とはイカの旨味となる成分で、私たちの体においてDNAなどの遺伝物質や高エネルギー物質のもとになる核酸を構成します。

コレステロールと同じくプリン体は健康に良くないイメージがあるかもしれませんが、実は私たちの生命活動に必要不可欠な栄養素です。

皆さんのイメージ通り、プリン体は摂り過ぎると、尿酸が血中にたまり痛風発作の原因となるため、尿酸値が高い方は注意が必要です!

 スルメ あたりめ サキイカの違い

イカが大好きな方は、生の刺身や焼きもの以外にも、お手頃に食べれる干物も好んで食されていると思います。

 ごちゃごちゃになりがちな三つの商品を整理していきましょう!

 ◆スルメ

スルメ

スルメとはイカの胴を切り裂いて内臓を取り除いて干したものです。

時期によって使われるイカの種類は変わりますが、中でもヤリイカやケンサキイカを使ったものが最高級品で1番スルメと呼ばれています。

平安時代では儀式や儀礼で用いられており、するめは昔から縁起物として使われてきました。

◆あたりめ

あたりめはスルメの俗称で、食べ物としては同じものです。

スルメは縁起物とご紹介しましたが、どうしても「する」の部分が「お金をする」「お金をすられる」などと結びついてしまいます。

そこで、「する」を縁起の良い「当たり」にかえて呼ぶようになったのが「あたりめ」でなんだそうです。

◆さきいか

さきいか

さきいかとは生のイカやするめをあぶり焼きにして裂いたもの。ここからもわかるとおり、さきいかは「裂きイカ」なのです。

さきいかにはスルメよりやわらかく、その理由は製法にあります。

さきいかを作る工程の中にいかを押しつぶして伸ばす工程があるのですが、これによりイカの繊維が細かくなるので、やわらかくなるのです。

その押しつぶした身を割って、それを裂いて作られたのが『さきいか』です。

函館のイカが美味しい理由

イカといえば函館が最も漁獲量が多く美味しいとされています。

函館のイカが美味しい理由はその奇跡とも言える複雑に入り組んだ海流にあります。

 シナ海で秋から冬にかけて生まれたスルメイカは対馬海流や黒潮にのって日本海を北上。その中でプランクトンやイワシなどを食べながら成長していきます。

イカの旨味は、筋肉に含まれている豊富なアミノ酸成分に由来します。

スルメイカが函館まで北上してくる頃には、十分に筋肉をつけた状態で群れをなしてやってくるので【イカが最もおいしい時期に漁獲できる好適な場所なのです。】

 新鮮なイカの証拠

「身が透き通っている!」「今までのイカと食感と全然違う!」と函館の活イカを食べた人は濃厚な旨味にびっくりします。

口に含むと吸盤が舌につく、いわゆる「踊り食い」を楽しめるのは獲れたての新鮮な食材であることの証です。

普通のイカそうめんはこのようにピンと張っていません↓

ソーメン

本当に新鮮なイカは透き通っておりピンと張りがあります↓

ソーメン2

イカは時間が経つにつれて、透明→茶色→白色というように色が変化していきます。
透明なイカは鮮度が良く、お刺身で食べるのにオススメの色です。

生きたイカが自宅で食べられる

 私たちのオンラインショップでは生きたイカを注文することが可能です。

「発送直前まで生きているので、新鮮なイカをお届けする事ができます」
と言ったお店やネットショップはよくありますが、私たちは「生きた状態のまま、ご家庭にお届けします!」 

独自の技術とプロの以下選びにより、函館のイカを生きたまま全国に届けられるのはここだけです!

 独自の選別方法

 お届けするイカは配送に適したエリートのスルメイカ(真イカ)。早朝の函館漁港に水揚げする段階からこの道20年以上のプロが選別作業を行います。

船

第1の選別

空輸に耐えられる「体力」のあるイカを選別します。
イカは足から弱り始めますので足をよーく観察しています。

イカ

第2の選別

イカにもそれぞれ性格がありパックを食いちぎったり墨を出して暴れるイカもいるので、プロが体力があっておとなしいイカを選別します。

イカ

 選別された優秀なイカを一杯ずつ酸素と海水でパックされたロケットと呼ばれる専用の袋に入れて梱包し、皆様にお届けいたします。

↓このように到着します。

イカのロケット

 プロが優秀なイカを選別することにより、高級料亭などで取り扱われるようになりました。

まとめ

もはや、日本食に欠かせないイカですが、その正体はあまりにも知られていません。

イカが短命であることや、吸盤が実は鍵爪であること、新鮮なイカが実は透明でコリコリしていることなど、多くの人は知らないのではないでしょうか?

函館の新鮮なイカは特に歯応えが他とは異なりますので、是非食べてみていただきたいです!

函館産 活イカ 2杯

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