魚の骨・目玉・皮には栄養が豊富。あなたはまだ魚を食べ尽くしていない!

先日、コテージでBBQをしていた時、友人が魚を捌いて焼いてくれたのですが、その時「焼いた魚はどこまで食べられるのか」という話題になりました。

多くの友人が「皮は魚によっては食べる。骨、内臓は捨てる。頭は食べたい人がいたら食べて。」というような意見でした。

そこで私は気になりましたので「素人が調理した時、どこまで食べられるのか(もちろん美味しく)」まとめました!

 魚の部位

解体シーン

魚の部位はいくつかの部分に分かれますが、ウロコやゼイゴを除けば基本的に全て食べれます。(好き嫌いはあるかと思いますが… )

食べれる部位についてまとめてみました。 

"いつも食べている"食べられる部位

この部位はもちろん食べれますよね。魚によってはトロや赤身など身の場所によって分けられていますが全て身のお話です。

身は基本的に食べられますが、生では食べられない魚(鮭など)もいますので、新鮮だからと言って無闇に生で食べないように気をつけてくださいね!

カマ

カマは魚のエラの下の、胸びれのついている部分のことです。脂肪を含み、美味とされています。

マグロや鮭など大きい魚で取れる部位なので、あまり家では食べないかもしれませんが、魚の定食や居酒屋などでよく食べているかと思います。

"いつも食べていない"が食べられる部位

皮は毎回食べている人もいれば、残す派の人もいるかと思います。

皮はコラーゲンなどの栄養を多く含んでいるので、基本的に食べたいところです。(美味しいですし!)

 “鰤の皮喰う馬鹿、鮭の皮喰わぬ馬鹿”という言葉があるように皮が美味しくない魚もいますので、ケースバイケースですね。

内臓

スーパーで切り身を買うときは内臓はついていないのですが、実は内臓も食べられるのです。

釣りをする人でも魚が釣れたら、鮮度を落とさないために、すぐに捨てる人も多い「内臓」ですが魚の中には、内臓(はらわた)まで食べられる魚もいます。

詳しくは後述しますので、そちらをご確認ください!

血合い

血合いと呼ばれる部位は2種類あり、それぞれ全く異なる部位です。

ひとつは皮に近い赤黒っぽい身の部分。

ブリの照り焼きなんかだと分かりやすいですが、皮の下にある赤くて柔らかい身の部位です。鮮度が落ちるにつれ黒っぽくなります。

もう1箇所が背骨の下にある血が固まったような部分。どんな魚にも例外なくあります。

前者の血合いは少しクセがありますが、他の部位より栄養も多く料理にも使われます。

後者の血合いはどす黒い血の塊のようなものなので、これを残しておくと鮮度低下や臭みの原因となりますので基本食べません。

目玉

魚料理屋ではマグロの目玉などの料理がメニューに載っていたりします。

正確には目玉ではなく、目玉周りのゼラチン質部分を食べます。

目玉の煮付けや塩焼きなど様々な食べ方があります。

おそらく魚の部位の中で一番捨てられがちなのが「骨」

骨は若者の魚離れの大きな原因にもなっており、いつも残されがちですが非常に栄養価の高い部位です。

食べることによりカルシウム・マグネシウム・リン・ビタミンD・鉄分などを効率よく吸収することが可能です!

エラ

エラは酸素を送り込む器官になりますので、他の部位より血液が多く、そのまま料理にすると血生臭くなってしまいます。

また、毛細血管も多いので、細菌が増加しやすい部位でもあります。食べられないことはありませんが下処理に時間がかかります。

エラを使った料理でいうと「ぶりかげ」と呼ばれる料理があります。エラ部分を数カ月にわたり塩樽に漬け込み熟成後に、塩抜きをして味噌焼きや味噌たたきにするのです。(ご自宅で作るには少し手間がかかってしまいますね...)

魚の骨には栄養がある

魚を食べる子供

魚にはあまり食べない部位でも多くの栄養を含んでいます。よく「魚の骨を食べると頭が良くなる」なんて言いますよね。

その中でも骨は比較的食べやすく、カルシウや鉄分などの栄養を多量に含んでいる魅力的な部位です。そんな骨に関する栄養素をご紹介します。

カルシウム

カルシウムは骨や歯を健康にするだけでなく、ホルモンの放出、血液の凝固、筋肉の収縮など、命維持に欠かせない生理機能を調整する重要な役割を担っています。

マグネシウム

マグネシウムは血液中のカルシウムの量を調節し、筋肉の収縮をスムーズにする効果があるので心疾患の予防につながります。そのためカルシウムと同時にマグネシウムが取れる骨はとても効率の良い部位なんです!

他にも神経の興奮を抑え、神経伝達を正常に保つ働きもあります。

ビタミンD

ビタミンDは腸管からのカルシウム吸収を助け、カラダ作りをサポートするビタミンです。

血中カルシウム濃度を一定に保ち、神経伝達や筋肉の収縮などを正常に維持したり、遺伝子の働きを調節する体に欠かせません。

ただ、ビタミンDは脂溶性なので、摂取しすぎると体に蓄積されてしまうので気をつけてください。

鉄分

鉄分は全身に酸素を運搬する役目があります。 鉄不足により脳へ酸素がいきわたらないと思考力、学習能力、記憶力が低下してしまいます。

鉄分が不足すると貧血を引き起こしてしまい倒れてしまうこともあるので、日常的に気をつけて摂取するようにしてください!

葉酸

葉酸は、赤血球の生産を助ける働きがあります。 また、核酸やたんぱく質の生合成を促進し、細胞の生産や再生を助けることから、体の発育(特に胎児にとって)に非常に重要なビタミンです。

目玉の栄養

魚の骨よりは食べる機会が減りますが、目玉の栄養素も魅力的ですので紹介します。

魚の目玉は栄養素も豊富で、ビタミンB1、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)などが多く含まれています。 DHAやEPAは記憶や学習能力の向上や生活習慣病などの予防となる成分として注目を浴びています

皮の栄養

魚の皮には、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、コラーゲンといった栄養が含まれています。 ビタミンA、ビタミンB2に関しては、身の部分よりも皮の方によりたくさん含まれている魅力的な部位です。

鮭の皮は化粧品や医療分野でも活用されているほどコラーゲンが豊富なのです。

しかし、「焦げた皮を食べるのはガンのリスクがあるから怖い」という意見もあります。

これに関しては公益社団法人日本分析化学会が公式サイト上で「焦げには発がん物質であるヘテロサイクリックアミン(HCAs)が微量に含まれている」と発表しています。

ただし、焦げた部分だけを毎日食べ続けない限りほとんど問題にならないレベルで、すぐに影響があるわけではないとのことです!

魚の骨を食べるデメリット

魚の骨を食べることですが、人体の影響的にはほとんどデメリットはありません。

強いて上げるとすれば、小骨や魚の中心に一本通っている中骨などもそうですが、食べにくいこと位ではないでしょうか?

焼き魚で食べるときは口の中や喉に刺さったりするくらいです。しかしお子様や高齢者の方には、大きな問題になることもあるので、調理方法も含めて十分注意が必要です。

魚の内臓は食べられるのか?

結論から言いますと、魚の内臓は食べられるものと食べられないものがあります。

焼いたからと言ってどの魚でも内臓を食べられるわけではないので注意してくださいね。

内臓を食べられるかどうかは、その魚が何を主食にしているかによって決まります。

魚の内臓の中に入っていて危険なものと言えば寄生虫です。

動物性プランクトンをエサにして食べる魚ですと寄生虫の危険があるので、内臓を食べることはできません。

 つまり、植物を食べる魚であれば内臓を食べることが可能です。

たとえば鮎の手足は岩などにくっついて生えている苔を食べていますから寄生虫の危険はありません。(※鮎は大きくなると昆虫なども食べ始めるので、素人が見極めるのが危険です。)

まとめ

「魚は捨てる部位が少ない」とも言われるように、いつも口にしていない部位でも実は食べられる部位が多いのです。

骨や目玉、皮などは比較的素人でも簡単に調理できますが、内臓など判断に迷う部位もありますので、食べる魚によって調べる必要があります。

しかし、いつも捨てている部位にこそ豊富な栄養素が含まれていますので、手間ではありますが、調べて調理する価値は大いにあると思います!(美味しいですしね!)

気が向いた時にでも、いつもは食べない部位を食べることに挑戦してみてはいかがでしょうか?

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