
魚のプロが教える!魚の骨が喉に刺さった時の対策!
みなさんはお魚が好きですか?日本食といえば色々思いつきますが、欠かせない食材が魚。
天ぷらや、寿司、焼き魚など子供からお年寄りまでみなさん月に何度か魚料理を食べているかと思います。
しかしそんな魚を食べた時にたまーに困る問題があります。それは、「魚の骨が喉に刺さってしまうこと」です。特に子供や、お年寄りなんかは、重大な問題にもなりかねません。
「唾を飲めば治す」
「ご飯を丸呑みすればよい」
など色々対処方法は聞きますが、どれが本当に効果的なのかはわからないのが実際のところです。
今回は、魚のプロが喉に魚の骨が刺さった時の対処方法をご紹介します!
魚の骨が喉に刺さったら放置しても大丈夫?
結論から言いますと、もちろんよくありません。
異物が体に刺さっている事自体が明らかに異常です。
みなさん小学校の時に鉛筆や、シャープペンの芯が指に刺さってしまうことなんかありませんでしたか?刺さってしまったら勿論引き抜きますよね?
それと全く同じです。魚の骨も刺さったらあたりまえに抜いた方がいいのです!刺さったのが体の内側だと考えると余計抜いた方がいいに決まってますよね。
指などに刺さった時は患部がよく見えるので、自分で対処できますが、喉となると自分でよく見えないのでややこしい状況になります。
喉に魚の骨が刺さったままだとどうなる?
魚の骨が刺さった場合、自然と抜けることもあります。
しかし一晩経っても骨が抜けず長期間放置してしまうと、「傷口から炎症を起こし、腫れる、症状が悪化する、膿んでしまう」などが考えられます。
さらに喉の状況によってはウイルスが入り、より悲惨な状況を起こすことも考えられます。
ちなみにですが、魚の骨が自然と取れることはあっても、刺さった骨が溶けて無くなることはありませんので、勘違いしている方は注意してください!
よくある一般療法
魚の骨が刺さったときの民間療法としては一般的に以下の5つがあります。
①唾を飲む
こちらは民間療法といいますか、自然にやってしまう事でもありますよね。
唾液には自浄作用や抗菌作用などがあり、人間には欠かせないものですが、何度も飲み込んでしまうと、骨がより喉を傷つけてしまうことがあるので注意してください。
※自浄作用:歯の表面や歯の間に付いた歯垢や食べカスを、洗い流す作用のことです。
②うがいをする
骨が刺さった時はまずこれを試して下さい。うがいで簡単に取れてしまうこともあるので、試す価値はあると思います!
③ご飯を丸呑み
昔ながらの対処法なので皆さん聞いたことがあると思います。
ご飯を丸呑みすることで実際に骨が取れることもあるようです。
特に喉の手前に刺さっていれば効果的な事もあるそうなので、手前にあるようであれば試してみてもいいかもしれません。
判断の目安としては、鏡で見て見える範囲に骨がある場合は試す価値があります。
しかし、大きな物や奥に刺さっている時はより傷をつける可能性があるので取れないからといって何度も繰り返すことはオススメできません。
④ピンセットで取る
こちらも、ご飯の丸呑みと同じく、鏡で見てどこに刺さっているかわかればピンセットで取っても大丈夫です。
ピンセットはなるべく先の丸いものを使用し、消毒も忘れずに行ってください。(余計傷をつけたり、バイ菌から可能してしまう事もあるので)
ただし、さらに骨が奥に入ってしまったり、骨が余計刺さってしまうといった最悪の事態も想定されますので、あまりオススメは出来ません。
⑤ツボを押してみる
整体師やツボ押しのプロは、ツボを押すことで改善すると話す方もいます。
足の内のくるぶしの後ろにある「太ケイ」という経穴があります。そこを深呼吸しながらゆっくり押します。
咽頭痛は腎経という経路が関与しており、魚の骨が喉に刺さったケースもこれに該当します。そのため、この経穴を押すと取れる可能性があるそうです。
自然治癒を待つのも手
先ほども書いたように人間には自浄能力があるので、自然と骨が取れているということも多くあります。
ひと晩寝て起きてみると、骨が抜けた。なんてこともありえます。
骨は取れたが、傷口は残っており、違和感から「まだ骨が抜けていない」と感じることもあります。
骨がまだ刺さっているのかを調べるためには「喉仏をつまんで左右に動かしてみる」という方法が有効です。
骨が残っていれば触ることで痛みます。触っても余計に傷むことがなければもう骨は残っていないと思ってよいでしょう。
一般療法に対する医師の考え
基本的には一般療法は全て間違いです!
素人が間違った知識や、楽観的に処置をしてしまうと、思わぬ事故を起こす可能性があります。
喉の手前で簡単に取れそうといった骨以外は、無理に取ろうとせず、病院に行くことをオススメします。
特にタイなどの大きな骨の場合。
たいは塩焼きや煮付けなどがおいしい魚ですが、ほかの魚に比べて骨が太く硬いのが特徴です。魚の骨ごと調理する事も多いので、骨が刺さってしまうケースも多くあります。
大きい骨が喉や食道に刺さると、最悪、骨が体の内部にまで通り抜けて心臓や太い血管を傷つけ、命に関わるケースもあります。
なので楽観視せず、急いで救急外来などを受診することも検討してください。
不安な場合はすぐ病院へGO
躊躇して悪化してしまうといけないので、恥ずかしがらず医療機関に行きましょう。
医療機関では、器具を用いて、骨を取り除きます。目視では見えない場合は、ファイバースコープが使われることもあります。処置は、通常の場合5〜10分程度で終わります。
費用の目安
保険適用で3割負担の場合、診察・検査・治療費込みの目安として3,000円〜7,000円程度かかります。
何科の病院に行けばいいの?
喉に刺さった魚の骨はのどや耳、鼻などを専門とする「耳鼻咽喉科」を受診するのがオススメです。
噂によると、月に数人程度は魚の骨が刺さって病院に来る患者がいるそうですので、恥ずかしがらずに受診して問題ありません!
まとめ
「魚の骨が喉に刺さったくらいなんともない!」と楽観的に考える人は多いかと思います。
ですが、実際それで重症化している人もいますので、すぐに病院には行かなくとも、病院に行く選択肢だけは常に持っていてください。
先ほども書きましたが、どこの耳鼻咽喉科も月に数人は魚の骨の除去で来院する患者がいるそうなので、恥ずかしがることは全くありません!
魚の骨の対策としては、『よく噛んで食べる』これが一番効果的ですので、特にお子様や高齢の方はよく噛んで食べてください。(あたりまえかもしれませんが笑)
小骨だから飲み込んで大丈夫とは思わずに、小骨を処理する事も忘れないでくださいね。