DHA・オメガ3を多く含んだ魚のランキングを発表
皆さんが魚を食べる理由は何でしょうか?
とあるアンケートによると、魚を食べる理由の1位は「美味しいと思うから」57% 2位は「健康を意識して」47% 3位は「好きだから」で45%という結果になりました。(複数回答可能)
約半数の人が健康を意識して魚を食べているということは、それだけ魚には栄養が詰まっているイメージを持っているのですね!
しかし、実際にどの魚にどの栄養が多く詰まっているのか答えられる人は少ないのではないでしょうか?
今回は今注目されているDHA・オメガ3をランキング形式で栄養の多い魚をご紹介していきます!
DHAとは?
近年注目されているDHA。色々な場所で聞くことが多いかと思いますが、皆様はどんな栄養か知っていますか?
DHA(Docosahexaenoic Acid=ドコサヘキサエン酸)とは一言で言えば「人体にとって無駄ではない必要な脂肪酸」です。
脂肪酸と聞いて「太りそう...」なんて考えてる人もいるかもしれませんが、体に必要なものです。
DHAは人間の脳や目の網膜、心臓、胎盤や生死、母乳に多く含まれています。
人間にとってこんなに重大な部分の構成要素であるにも関わらず、DHAはなんと体内では殆ど作られません。DHAは外部から摂取、つまり食事からとる他ないのです。
DHAは1980年代の後半に脳や網膜などの神経系に豊富に含まれている栄養素であることが話題となりました。
「魚を食べると頭が良くなる!」と言った言葉はこのDHAの働きに期待したフレーズなんです。
他にもDHAには血液をサラサラにする効果があります。
近年の日本人は、肉中心の脂肪分の多い食事や、タバコ、飲酒、ストレス、睡眠不足などが原因で、血中の中性脂肪や悪玉コレステロールが増えて、ドロドロ血液の方が増えています。まさに日本人には必須の栄養と言えますね!
DHAは体にいい脂肪酸
脂肪酸と一口に言っても大きく”飽和脂肪酸”と”不飽和脂肪酸”の二つに分かれます。
飽和脂肪酸は常温で固まる性質。摂り過ぎると中性脂肪やコレステロールが増え、高脂血症や動脈硬化が進むおそれがあると言われています。
一方不飽和脂肪酸とは常温で固まりにくい性質で、体内では液体の状態です。血中の中性脂肪やコレステロール値を調節する働きがあると言われています。
DHAの多い魚ランキング
ここからはDHAを多く含んだ魚をランキング形式でご紹介します!
6位 イワシ
イワシは生の状態100gあたり870mgのDHAが含まれています。
青魚は全体的にDHAがとても多いのですが、缶詰などで気軽に摂取できることを考えるとイワシは非常に優秀なお魚です!
いわしにはこの他にも、カルシウム、マグネシウム、リンなど骨の形成にとても重要なミネラルも豊富に含んでいます。
またビタミンDも豊富に含むため、いわしに豊富に含まれているカルシウムを効果的に吸収できる栄養面で非常に効率的なお魚です。
5位 サンマ
焼き魚の状態で100g DHAが1200mg含まれております。
サンマはDHA含有量が多いですが、調理方法には注意が必要です。サンマを揚げて食べようとすると50%ものDHAが失われてしまうのです!
グリルで焼くとDHAの損失が20%ほどで済みますので出来るだけ焼き、もし可能であれば生(刺身)で食べることをオススメします。
また、サンマは貧血防止に効果のある 鉄分、粘膜を丈夫にするビタミンA、骨や歯の健康に欠かせないカルシウムとその吸収を助けるビタミンDも多く含んでいます。
4位 ウナギ
ウナギは、かば焼き100gで1300mgのDHAが含まれています。
昔から「土用の丑の日」にうなぎを食べる習慣がありましたが、これはDHAによる夏バテ防止効果が、体感でわかっていたからかもしれませんね。
ウナギには他にもビタミンA、B1・B2、D、Eに加え、亜鉛やカルシウムが豊富に含まれています。
ウナギの体の表面のぬるぬるした部分にはムチンという胃腸の粘膜を保護する成分が含まれており、どこを取っても栄養が豊富でまさに夏にぴったりの食材なんです!
3位 ブリ
ブリには100gあたり1700mgものDHAが含まれております。
ブリの照り焼きやブリ大根、ブリしゃぶなど冬の食卓に欠かせない身近な魚「ブリ」。
養殖物のブリもあることから1年中スーパーに並ぶので、比較的DHAが取りやすい魚ではないでしょうか?
ブリには他にもカルシウムやビタミンB2、ビタミンDなどが含まれております。
特にビタミンB2が豊富に含まれており、皮膚や粘膜を健康にするため、美肌や美髪効果が期待できる、まさに女性にはぴったりの食材です!
2位 サバ
サバは生のもの100gでDHAが3100mg含まれています。3位以下のお魚たちと大きく差をつけた量ですね!笑
1日の摂取目安量が男性で約2000mgなので、サバを100g食べれば目標摂取量を余裕でクリアできちゃいます!
サバの旬は秋で、日本各地で水揚げされます。缶詰が人気ですので、お手軽にDHAを摂取できるのも魅力の一つです。
他にもサバは、タンパク質や鉄分、亜鉛、ビタミンB12、D、Eを豊富に含んでいます。
貧血予防、動脈硬化予防、冷え性や肩こりの改善など、多くの病気に効果があるので、日常的に摂取していきたい魚ですね!
1位 本マグロ
1位はなんと本マグロ!
生のもの100gあたりDHAが3200㎎含まれています。
マグロの身は大きく分けて、赤身・中トロ、そして一匹から数%しか捕れない大トロと分かれますが、霜降りのトロの部分にDHAが多く含まれています。
あまり食べる機会はありませんが、カブト煮などで食べる目の裏のゼリー状の部分が、最も多くのDHAを含んでいます。
他にも動脈硬化を防ぐタウリン、貧血を予防する鉄分、子供の栄養代謝を助けるビタミン・ミネラルなどを豊富に含んだまさに健康食!(そして何よりも美味しいですね!)
DHAを多く含んでいる魚は比較的知名度の高い魚ですので、魚好きの方は自然と摂取目安料を超えていることもあるかもしれません。
オメガ3とは?
オメガ3脂肪酸には先ほど紹介したDHA、EPAなどがあります。
DHA(ドコサヘキサエン酸)は脳神経を活性化させ、記憶力を高める効果があるそうです。
EPA(エイコサペンタエン酸)には血液をサラサラにする作用があり、動脈硬化を防いだり、ダイエットにも効果があるといわれています。
こちらもDHAと同じで人間の体で作ることができず、健康のために意識して取るべき必須脂肪酸とされています。
1日の摂取目安料としては男性であれば2.2g、女性であれば1.9gほど取れていれば問題ありません。(むしろ健康的です!)
オメガ3の多い魚ランキング
6位 カマス
100g中に1.5gのオメガ3を含んでいます。
細長い体に大きな口が特徴の魚。程よい脂があり、塩焼きにすると美味しい魚です。
カマスは脂肪分が少ない白身の魚なので、身体に優しい良質なタンパク源です。
ビタミンDやビタミンB12、ビタミン6、ナイアシンが豊富に含まれており、貧血予防や神経機能を正常に保ったりしてくれます。
特にビタミンB12は野菜から摂取しにくいので、野菜ばかり食べている方は、ビタミンB12が不足しがちになるので気をつけてくださいね!
5位 ニジマス
100g中に1.69gのオメガ3を含んでいます。
淡水で養殖されている魚の中では最も味が良く身の色も美しいといわれています。
その見た目だけではなく、刺身や塩焼き、唐揚げなど、さまざまな料理で親しまれています。
ニジマスは他にもビタミンB12やビタミンD、貧血予防効果のある鉄分、骨や歯を構成するのに必要なミネラルであるカルシウムやリン、マグネシウムを含んでおります。
4位 サワラ
100g中に1.72gのオメガ3を含んでおります。
俳句でも春の季語となっているサワラ。漁獲量が多い春が旬と言われていますが、一年を通して美味しく食べる事ができます。
肌や爪、髪、筋肉、臓器といった人の身体を作るのに必要不可欠なたんぱく質や美容・発育に欠かせないビタミンB2を多く含んでいる、子供から大人まで食べた方が良い魚です!
3位 イワシ
100gあたり2.1gのオメガ3が含んでいます。
イワシを100g食べるだけで1日分のオメガ3を摂取できてしまうのはとても嬉しいですね。
先ほども出てきたイワシですがDHAだけでなく、オメガ3も豊富に含んでいたのですね!
2位 ヤツメウナギ
100g中にオメガ3を3.8g含んでいます。
3位のイワシと比べて1.5倍以上のオメガ3を摂取できるお魚です!
名前に「ウナギ」と入っていますが、実は「ウナギ」ではありません。「無顎類」という「魚類」とは別の分類です。
ウナギとは異なりますが"ヤツメウナギ"も"ウナギ"と同じく、蒲焼として食べられることが多いそうです。
ヤツメウナギは天然のサプリメントと呼ばれるほど栄養価が高く、特にビタミンAの含有量はすさまじく、夏バテ予防に効果のあると言われるウナギの約6倍、干したヤツメウナギであれば約37倍ものビタミンAを含んでいます。
また、鉄分もウナギの約9倍、ビタミンB1 で約7倍、ビタミンB2 で約15倍と栄養価が圧倒的に高いです。
1位 あんこう
2位のヤツメウナギも圧倒的な含有量でしたが、あんこうは肝100g中にオメガ3を、実に9.9gも含んでいます!(とんでもない量ですね笑)
オメガ3を豊富に含む「肝」はフォアグラに並ぶ珍味とされています。
あん肝には、ビタミンA、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンE、セレンが豊富に含まれており、いずれの栄養素も全食品類の中でトップクラスを誇ります!
眼精疲労の改善、夜盲症の予防、免疫力向上、骨粗鬆症の予防、動脈硬化の予防、精神安定作用などさまざまな効果があります。
とにかく健康になりたい!という方はあん肝を食べればその目標に近づけると思います。
まとめ
DHAやオメガ3のどちらも非常に重要な栄養分ですが、体内では精製されません。
常日頃から気をつけて食事から取る必要があります。
ランキングを見て貰えばわかりますが、DHAは比較的食べやすい魚にも豊富に含まれています。
しかし、オメガ3のランキング上位の魚は食べることはあまり無い(ほとんどない)人が大半です。
日常的に魚を食べている人は問題ないかもしれませんが、月に数回しか魚を食べないという方は少し気をつけながら食事を取るようにしてください!
ウイルスや季節の変わり目に負けないよう元気な体づくりを心がけましょう!