
筋子とイクラの違いは?筋子の選び方から保存方法まで徹底解説!
「そもそも筋子って何?」
「イクラと筋子の違いは?」
このような疑問をお持ちの方は多いと思います。
そんな皆様のために、筋子についてまとめました。これを読めばきっとあなたも筋子マスターになれるでしょう!
筋子の定義は?
サケやマスなどのサケ科の卵が、卵巣に入ったままのものを筋子と呼びます。卵巣膜に包まれているため、一つの塊としてつながっています。イメージとしてはタラコのような状態ですね。卵が筋のようにつながっていることから「筋子」と呼ばれるようになったそうです。
卵巣に入ったままのサケの卵は全て筋子と呼びますが、日常で目にすることができるものは塩漬けや醤油漬けに加工されています。区別するために、加工していない生の筋子を「はらこ」や「生筋子」、逆に加工がされているものを「筋子」とする場合もあります。はらこは味がついていないものだということを覚えておきましょう。
また、生の筋子よりも加工された筋子の方が味を付ける工程が多いので高価です。
生の筋子に比べ、塩漬けにされた筋子の粒が小さいのは、塩による浸透圧で水分が抜けるためです。「粒が大きいから生の筋子の方が質が良い」ということではないので注意してくださいね!
筋子の作り方
一般的に生の筋子を塩漬けにして作ることが多いですが、中には醤油漬けにすることもあります。
塩漬けは古くから行われている加工で、生の筋子の美しい色を損なわずに味付けされています。塩漬けすることによって筋子の水分が抜けて旨味が凝縮し、深い味わいを楽しめるのです。また、生の筋子よりも長持ちするというメリットもあります。よく考えられていますよね!
醤油漬けは塩漬けよりも新しい手法です。塩漬けよりも塩分が少なく食べやすい味で、卵の味と醤油の風味のどちらも味わえます。塩気が強いものが苦手な方はこちらが楽しめると思います。筋子の色を変えないために、透明な醤油で作っているところもあるそうです。
どちらが美味しいと感じるかは、個人差があるのでお好みでお選び下さい。どうしても決められない方は、食べやすい味の醤油漬けを選びましょう!
イクラと筋子の違いは?
皆様はイクラと筋子の違いを正確に説明できますか?
イクラと筋子のどちらもサケ科の卵からできている点では同じですが、卵巣膜に包まれたままの状態を「筋子」、卵巣から一粒一粒取り外してバラバラにしたものが「イクラ」と定義されています。
また、筋子とイクラは加工するタイミングが違います。イクラは成熟した卵を加工するのに対し、筋子は未成熟の卵を加工します。
この違いが異なる食感を生み出します。イクラは成熟した卵なので粒が大きく、皮が厚いのでプチっとした食感です。筋子は未成熟なのでイクラのように皮を感じず、柔らかくねっとりとしています。
また、イクラは醤油漬けにするのが一般的です。粒の中に味が浸透するので、漬け込む液に味が大きく左右されます。
先ほど説明した通り、筋子は塩漬けが主流です。イクラより筋子の方が塩気を強く感じます。
味付けで変わりますが、塩漬けの筋子はサケの卵本来の凝縮した旨味、醤油漬けのイクラは卵と醤油の風味が感じられます。どちらも美味しいことは間違いないです!
値段は筋子よりもイクラの方が高い傾向にあります。イクラは卵巣膜から1粒1粒取り外す必要があり、味付けもしているのでその分手間がかかるのです。イクラを安く食べたいなら、生の筋子から自分で作りましょう!
筋子からイクラを作る
筋子からイクラを作るのは手間がかかりますが、その分費用を安く抑えられます。味付けも自分の好みにできるのもメリットですね!
ご自分で作りたい方のために簡単に作り方をご紹介します。
作り方
- 40度のお湯に濃度1~2%になるように塩を入れる
- お湯に筋子を入れほぐしていく
- 全て粒が膜から外れたらお湯を捨て、水道水でゴミや膜が取れるまでやさしく洗う
- 酒、みりんを鍋に入れ煮切り、醤油を入れる
- 冷ました『04』にイクラを漬け込む
これで完成です!!
酒:みりん:醤油 = 1:1:1
味付けに関してはお好みで分量を変えて下さい。
筋子の産地
実は筋子は外国から輸入されているものが多いです。ヨーロッパやアラスカ、ロシアなどの現地で獲れた筋子を加工して日本に届けてくれます。
ただ、外国産のものは現地の人の口に合うように作られているので、味付けが日本人の好みだとは限りません。
日本の産地として有名なのは北海道でしょう。サケの水揚げ量が日本一なので、その分、卵もたくさん獲れます。旬の時期になると北海道の家庭の食卓に筋子が並ぶことも珍しくないですよ。北海道の筋子は現地で水揚げされたばかりのサケの卵を加工しているので新鮮です。
美味しい筋子を食べたいなら北海道で作られたものを選ぶと間違いなしです!
筋子の食べ方
筋子は火を通さず生のまま食べるのが美味しいです。小さく切りたいときは、包丁で切るのではなく、ほぐすようにして分けましょう。包丁で切ってしまうと粒がつぶれてしまい、美味しい汁が流れ出てしまいます。(もったいない!)
筋子だけでは塩気が強く、味が濃いのでお酒のつまみやご飯と一緒に食べると良いでしょう。
筋子おにぎり美味しいですよね!見つけたらついつい買ってしまいます(笑)。
ただ、中にはしょっぱすぎる筋子もありますよね。そういう時には塩抜きをしましょう。
1%~2%程度の濃度の塩水に数時間~半日ほど漬け込みます。これで適度な塩分の筋子に早変わりです!
ここで注意してほしいのは、漬け込むのは塩水にすることです。塩を抜きたいからと言って真水に漬けてしまうと、筋子の旨味が流れ出てしまい、水っぽくなってしまいます。
「大事な筋子が…」とならないためにも覚えておいて下さい!
筋子の保存方法
賞味期限は、冷蔵庫で保存するなら生の筋子は数日、塩漬けや醤油漬けなど加工しているものは一週間ほどです。それまでに食べ切れるなら冷蔵保存でも構いませんが、そうでなければ冷凍をおすすめします。
冷凍保存なら数か月程度持ちます。1つずつラップにくるんで冷凍しましょう。ただ、冷凍すればするほど味も落ちていきますので、なるべく早く食べた方が良いです。
解凍する際には冷蔵庫に入れて自然解凍することで美味しく召し上がれます。解凍した後は1、2日以内に食べきるようにしましょう!
筋子の選び方
筋子を選ぶ時にも注意が必要です。「どれも同じだろう」と思って何も考えずに買うと後悔するかもしれません。
筋子の味の違いは、卵の成熟具合と、鮮度、味付けによって変わります。国産や質の良いものはその分値段が高くなります。
卵の成熟が足りないと、皮が柔らかすぎてすぐに潰れてしまいます。反対に成熟しすぎると食べたときに皮が口の中に残ってしまいます。筋子として召し上がりたい方は適度に粒が大きいものを選ぶようにしましょう。
鮮度が良い方が美味しいことは皆様もご存じでしょう。特に生で食べる筋子は、鮮度の違いがそのまま味に影響するのです。時間が経った筋子は生臭くて美味しくありません。生の筋子は鮮度が落ちてくると黒っぽくなります。しかし、醤油漬けの場合、味付けの過程で醤油の色がつくので、見分けが難しいです。
生の筋子は質の違いだけ気にすれば良いですが、加工済みの筋子はその味付けまで注意しなければなりません。塩気が強すぎたり、味が薄すぎるものもよくあります。美味しい筋子は作るのが難しいです。まさに職人技ですね!
美味しい筋子を選ぶときは、適度に成熟しており、鮮度が良く、味付けが程よいものを見極める必要があります。素人からするとなかなか難しいですよね…失敗したくない方はプロに任せるのが一番です!
まとめ
ここまで読んだ皆様は、筋子について深く理解できたと思います。筋子はイクラとは一味違った特徴を持っています。サケの卵本来の濃厚な旨味を是非味わってみて下さい!
私たち朝市赤レンガでは、北海道産にこだわり、その時に一番おいしいものを北海道各地から仕入れています。北海道オホーツク海で水揚げされた鮭の卵を、その日のうちに醤油に漬け込んでいるので鮮度は抜群です。適度に成熟した卵を使用し、日本人の舌に合うように味付けしているので、とろっとした食感と共に豊かな旨味を感じられます。
ご興味がありましたら、どうぞご覧ください!