
魚料理と健康の関係についてご紹介|栄養素が豊富な魚類
「タンパク質はお肉で摂取すれば良い」まさかこのように考えている人はいませんよね?
肉は豊富なたんぱく質やビタミンDなどを多く含む、非常に魅力的な食材です。ただ、魚は肉に負けない、むしろ勝るくらい栄養がつまっています。そのため、魚を食べることによって得られる効果は想像以上です!
そこで、今回は魚に含まれている栄養素とその効果についてまとめました。この記事を読めば皆様も魚が食べたくなること間違いないでしょう!(きっと。。)
日本人の魚の摂取量が減っている!?
皆様はどのくらいの頻度で何回魚を食べていますか?毎日食べている人は少ないでしょう。一昔前の日本では、魚を頻繁に食べていました。ご飯にみそ汁、焼き魚がちゃぶ台の上に並んでいる風景が想像できますよね!
日本人の魚の摂取量は年々減少しているというデータがあります。水産庁の調査によると、一人当たりの魚介類の消費量は2001年に40.2キロだったのに対し、2018年には、23.9キロまで減っています。魚が栄養にあふれていると知れば、これがどれほどもったいないことかを理解できるでしょう!
魚に含まれる栄養素
魚に含まれる代表的な栄養素はタンパク質、カルシウム、ビタミンD、不飽和脂肪酸、タウリンです。他にも多数ありますが、今回はこの5つをご紹介します。
タンパク質
タンパク質の大切さは皆様もご存じだと思います。
人の体は主にタンパク質で作られており、生きる上で欠かすことのできない栄養素です。皮膚や髪の毛、筋肉などを作るために必須の材料となっています。タンパク質が不足すると、筋肉量の減少、肌や髪のトラブルにつながります。
「最近筋肉が落ちてきたな」
「肌荒れや髪のツヤがない」
このような悩みがある人は、もしかしたらタンパク質が足りないのかもしれません。
魚には多くのタンパク質が含まれています。例を挙げると、100グラム当たりサンマは19g、ぶりは21g、マグロは26gです。鶏もも肉は19gなので、肉と比べてもタンパク質が豊富なのがわかりますよね。
また、ダイエット中は食事量が減るため、タンパク質は不足しやすい栄養素でもあります。先ほど述べたように、タンパク質が不足すると筋肉量が減少することから、痩せにくい体になってしまいます。
種類にもよりますが、魚は肉よりもカロリーが低いので太りにくいです。そのため、ダイエット中の方にもおすすめの食材と言えます。
カルシウム
シシャモやシラスなど、骨ごと食べるような小魚に豊富に含まれています。
カルシウムは骨や歯など、体を支える作る組織の材料です。カルシウムが不足すると、骨や歯がもろくなり、日常生活で支障をきたすようになってしまいます。
何歳になっても、自分の足で歩き、自分の歯で食べ物を食べたいですよね?将来の皆様への投資と思い、積極的にカルシウムを取るようにしましょう!
ビタミンD
魚にはカルシウムの吸収を助けるビタミンDも豊富です。
ビタミンDが不足していると、せっかく摂取したカルシウムもうまく吸収できなくなってしまいます。そうすると、カルシウムを積極的に取っているのに骨や歯がもろくなってしまうのです。
カルシウムとビタミンDのどちらもその身に蓄えている魚という食材は、骨や歯を強くするのにうってつけです!
不飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸とは常温でも液体の油です。これとは逆に常温では固体の飽和脂肪酸というものがあります。
魚の脂に含まれているのはEPAやDHAと呼ばれる不飽和脂肪酸です。これらは人の体内で作ることができず、外から摂取するしかありません。
脂肪と聞いて「太るんじゃないの?」と不安に思っていませんか?安心してください。一般的に不飽和脂肪酸は「良い脂質」と呼ばれており、体に良い効果を授けてくれます。
EPA(エイコサペンタエン酸)の働きとして、血液をサラサラにしてくれたり、血栓をできにくくしてくれます。高血圧や脳卒中、心筋梗塞などの病気のリスクを下げるということも分かっています。
魚を食べるだけで病気の対策になるなんてびっくりですよね!
DHA(ドコサヘキサエン酸)は脳内に入れる、珍しい成分であり、脳や神経組織の機能を高めるとされています。青魚を食べると頭が良くなるという話を聞いたことがありませんか?
これはDHAが関係しています。記憶力や判断力を高める効果があるのです。受験生の方にぜひとも摂取していただきたい栄養ですね!脂肪だからと遠ざけるのではなく、むしろ積極的に歩み寄るべきなのです!
不飽和脂肪酸とは反対の飽和脂肪酸は、肉の脂に含まれています。これは皆様が想像するような脂肪です。取りすぎると悪玉コレステロールや中性脂肪が増えてしまいます。
同じ脂の中でも、肉の脂よりも魚の脂の方が体に良いのです!
タウリン
タウリンは栄養ドリンクの成分として使用されています。「タウリン○○mg配合!」という言葉を見たことがありませんか?栄養ドリンクになっているだけあって、タウリンの効果はすごいです。
血液中のコレステロールや中性脂肪を減らしたり、インスリンの分泌を促進する作用があります。つまり、肥満や糖尿病の方に効果的です。それだけでなく、なんと視力の衰えを防ぐという驚きの成分でもあるのです。
タウリン有能すぎですよね…
イカやタコ、貝などに多く含まれています。
生と過熱時の栄養の変化
魚を食べるときに気になるのは
「生と焼きのどちらが良いのか」
「栄養の変化はあるのか」
ということでしょう。
この悩みを解決するために生と過熱時の栄養の違いについて比べてみます。
結論を先に言うと、(私の主観ですが)どちらでも良いです。どちらもメリットがあるので皆様のお好みに合わせて下さい。
焼き魚にした時の不飽和脂肪酸の量は、生の状態と比べて約80%程度になることがわかっています。思ったより変わりませんよね。そこまで気にしなくて良いように感じるのは私だけでしょうか?
上で述べた通り、魚の脂は「良い脂」とされていることから、この栄養を逃したくはない!という人は生で食べるのをおすすめします。
しかし、いくら良い脂だといってもカロリーは高いです。そのため、過熱によって脂が流れ出し、カロリーが減るというメリットもあります。
カロリーが気になる人は過熱した方が良いでしょう。
私は海鮮が好きなので、できるだけ刺身として食べるようにしようと思います!
ただ、調理法によってはさらに多くの栄養が失われてしまいます。魚をフライにすると、約半分もの不飽和脂肪酸が流れ出てしまうのです。注意してください。
色々な種類の魚を食べよう!
ここまで「魚」としてまとめて話してきましたが、個々の種類によって栄養成分はもちろん異なります。例えば、上で述べたように、シシャモやシラスなどの骨ごと食べる魚はカルシウムが豊富です。
また、サンマやイワシ、サバなどの青魚は不飽和脂肪酸であるEPA、DHAが多く含まれています。魚介類に範囲を広げると、イカ、タコ、貝などからはタウリンが摂取できます。
いくら魚が体に良いからと言っても、同じものばかりでは、栄養が偏ってしまうのは想像できると思います。
色々な種類の魚を食べることで、栄養をまんべんなく取れるのです。
また、今ではこれほど多くの種類が水揚げされているので、せっかくならさまざまな魚を楽しみましょう!
まとめ

魚に含まれている栄養が素晴らしいということが理解できたと思います。
魚を食べるというのは動脈硬化や心筋梗塞など重大な病気のリスクを減少させるだけでなく、記憶力や判断力の向上や視力の衰えを防ぐといった絶大な効果があるのです。
味ももちろん美味しいですし、まさに夢のような食材ですよね!
魚を食べる量が減っているということは、これらの恩恵を逃しているのです。
肉を食べるのも良いですが、積極的に魚も食べるようにしましょう!
ただ、調理法によっては多くの栄養を失ってしまうので気を付けて下さい。