主婦必見!スーパーの魚を最大限美味しく食べる方法!
家庭の食を大きく支える存在『スーパー』
自炊する人の多くが食材の大半をここで賄っていると思います。
格安が売りのスーパー。品質も値段もそこそこのスーパー。品質も価格も高いスーパーなど、さまざまありますが、どこのお店でも意識するべきは『コスパ良く美味しいご飯を食べる事』だと思います!
安い素材やそこそこの素材も、使い方や下処理によって美味しい食材に早変わりする事だってあります。
そこで海鮮屋さんから見た、スーパーの魚をできるだけ美味しく食べる方法をご紹介します!
スーパーでは美味しい魚は買えない!?
この記事は魚を美味しく食べる方法をご紹介する記事ですが、まずはスーパーになぜ高くて美味しい魚が少ないのかを説明します。
まずスーパーの鮮魚コーナーを思い出してください。あなたが真っ先に目についたのはなんでしょうか?
大体の人が思いつくのは、旬の特売品か〇〇%OFFのシールではないでしょうか?
「だってできるだけ出費は抑えたい!」これは当たり前の考えですよね?
そうなっていくとスーパーも「値は張るが美味しい食材」を仕入れづらくなっていくのです。
スーパーも商売なので、売れるかわかんない商品は仕入れないですよね。
企業努力により、美味しい魚もあるとは思いますが、価格差が顕著に出てしまうような良い魚は仕入れられないのです。
その日に仕入れた新鮮な魚でない場合もある。
スーパーが購入している魚の市場は365日開いているわけではなく、定休日が設けられています。
場所によって異なりますがその定休日は”日曜日””水曜日”であることが多いようです。
市場がお休みの日は、当然仕入れをすることもできないのでスーパーに並ぶ食材は別日に仕入れたものである可能性があります。
例えば水曜日が市場休であれば、火曜日の朝購入した魚が、水曜日の夜まで売られていることになります。
もちろん、漁港と直接契約している場合もあったり、特別に毎日仕入れられるように契約している場合もあるかもしれませんので、全てがそうとは言えません。
冷凍庫の技術の進歩によって、最新の冷凍庫なら鮮度落ちが気にならないので、しっかりと設備を整えているところは、言われなければ気づかないと思います。
ですが、新鮮な魚を毎日店頭に並べることにも限界はあり、どうしても全てが新鮮な魚とはいかないのです。
購入した刺身が生臭い理由
魚を購入したてなのに、もうすでに変な匂いがする...!
なんて経験ありませんか?
食べれないことはないが美味しくなさそう。そんな時もあれば、ちょっと危険な匂いが...なんてレベルまであります。
原因はさまざまですが、大きく分けてお店側の問題と購入後の問題に分かれています。
お店サイドの問題
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もともと鮮度の悪い魚を扱っている店
大手チェーン店のような店舗数の多い店は要注意です。入荷した時点で古いものが混ざっている可能性があります。 -
在庫が余りすぎて古いものが混じっている。
これは良くあると思います。「捨てるほどでもないギリギリだなぁ」と言った商品も売りに出されることはよくあります。 -
鮮度管理がずさんでおろした身を長時間常温に放置している
人の作業なのでもちろんこういったミスもありますが、それを売りに出すかは倫理観の問題になります。 -
まな板を水洗いしていない
アルコール除菌で済ませてしまっていることも多く、雑菌や匂いが染み付いてることもありえます。 -
売場のケースの温度異常
これはもう店舗の不備でしかありませんが、たまにあります。 -
大根のケン・ツマが悪くなっている
味や匂いが悪くなるのは魚だけが原因ではなく、一緒に入ってる他の素材が原因の場合もあります -
冷凍刺身をお湯で解凍している
こちらもあるあるなのです。
本来解凍は流水で行うべきですが、それでは解凍が間に合わずお湯で解凍していた。なんてこともあります。
こちらは回転寿司なんかでもよく聞くミスですね。
購入後の問題
鮮度が悪くなるのは、お店側だけではなく、購入後の問題の可能性もあります。
- 購入後、他の店も見て回る
- 家に帰ってからそのまま常温放置
- 保冷剤もなしに長時間の移動
- サク(刺身のブロック)を切るときのまな板がニオイが移った
などなど
お店で購入したものだから自分は関係ないと思いがちですが、鮮度が落ちる要因は至る所にあります。
「この刺身変な匂いするからもう買わない。」と決める前に、今一度購入後のことを振り返ってみてください。
安い刺身を美味しく食べる秘訣
鮮度がイマイチな魚もそうですが、質があまりよくない魚を買った時も、できるだけ美味しく食べたいですよね。
そこで試して欲しいのが、「冷塩水に漬け込む」ことです。
やり方はとても簡単で、
- 水道水500ccに大さじ1杯の塩を溶かし、氷を入れてかき混ぜる。
- 刺身を投入
- たまにかき混ぜながら10分ほど浸けておきます。
- 10分ほどたったら塩水から出し、キッチンペーパーでしっかりと水気を取ります。
お刺身の温度を急激に冷やし、塩水にじっくり浸すことで余計な水分が抜け、歯応えが格段によくなります!
手間も少なく、美味しくなるので、微妙だなと感じたら試してみてください。
臭みの取り方
魚を調理するとき、魚の生臭さが気になることはありませんか?
せっかくの魚料理も変な匂いがすると怖くて食べれないですよね。
美味しい魚料理を食べるためには、「魚の匂い」を取り除くのが最も大切です(個人的には)
魚の生臭さの原因は、魚の死後に微生物によって生成される「トリメチルアミン」や「ジメチルアミン」などの物質です。
これらの物質は『塩基性(アルカリ性)』『水に溶けやすい』『揮発性がある』といった特徴があるので、これらを上手く使い匂いを消していきます。
簡単に魚の臭みを取る方法をいくつかご紹介します。
塩をふる
刺身を美味しくする方法でもご紹介しましたが、魚に塩をふってしばらく置くと、浸透圧の影響で魚の水分が外に出てきます。
この時、水分と一緒に臭み成分も一緒に出てくるため、水分を取り除くことで、においも一緒に除去することができます。
お湯にくぐらせる
お湯を使った「湯引き」という下処理方法もおすすめです。
鍋に沸かしたお湯にさっとくぐらせたり、お湯を魚にかけることで、生臭さを取り除くことができます。
しっかりと臭みを取りたいという方は塩を振ってから、湯引きするとより匂いが取れます。
酸味のあるものと合わせる
酢、レモン、すだち、梅干しなどに含まれる有機酸は、塩基性(アルカリ性)の魚の原因物質を中和することで臭いを弱めてくれます。
下処理の段階で添加したり、調理の味付けとして酸性の食品を利用することもおすすめです。
香味野菜や香辛料を使う
玉ねぎやねぎなどの香味野菜、生姜などの香辛料には、魚の生臭いを隠してくれる効果があります。
すりおろした香味野菜や香辛料を下味としてつけてから焼いたり、一緒に煮込んだりして気になる生臭さをカバーすることができます。
発酵調味料を使う
発酵食品とは、食材を微生物などの作用で発酵させることによって加工した食品のことです。
酒、醤油、みりん、味噌などが発酵調味料になります。
これらの調味料を使うと旨味やコクをはじめとする複合的な成分が底上げされ、突出した風味がカバーされるため、まとまりのある味わいに仕上がります。
いくつか匂いを取る方法をご紹介しましたが、これらはあくまで匂いを取ることを目的としています。
そもそもの匂いを嗅いだときに、腐ってるかも...?と思ったらすぐに廃棄してください。
どんなに手を打って匂いは取れたとしても腐っていることに変わりはないので、お腹を壊します!
まとめ
低価格で美味しい魚を食べたいのはみなさん誰でもそうだと思いますが、安い魚を買って美味しくない、腐っていたなんてことになれば元も子もないですよね。
どこで買っても基本的に腐っていることは流石にないと思いますが、移動時や管理体制に問題があって、グレーゾーンになってしまったことはよくあることです。
海産物屋としては少し値が張っても美味しいお魚を食べて欲しいところですが、毎食は難しいですよね。
干物は鮮魚にはない旨みもあり、いつでも食べれるので冷凍庫にストックしておくこともオススメです!
今回ご紹介した技を使って少しでも良い魚ライフを送ってくれることを願っております。