
魚は夏バテに効果的!?役立つ栄養素の知識からお手軽レシピまで紹介
暑い日が続くとなんだかやる気が失なわれたり、体が不調になったりしませんか?それは夏バテの症状です。
日本の平均気温は1,898年以降100年あたりに対して、およそ1.2℃の割合で上昇しています。
つまりこれからも夏はどんどん暑くなっていくことを示しています...!
暑い日は外出を控えたり、冷房をつけて涼しく過ごすことも大切ですが、それはあくまで一時的な処置でしかありません。
根本的に夏と向き合っていくには、健康な体づくりをすることが最も重要です。
今回は夏に負けない体づくりの方法をご紹介したいと思います。
夏バテとはなんぞや
夏バテとは、「身体がだるい」「食欲が無い」「イライラする」などの夏に起こるさまざまな症状を指します。
夏バテは単なる体調不良と考えている人もいますが、放っておくと危険な状態に陥ってしまうので、気をつけてください。
夏バテが起きる理由
夏バテの原因は3つあると言われています。
1つ目は自律神経の乱れです。
特に、室内外の温度差によって引き起こされる自律神経の乱れが、現代の日本人にとって一番の原因になっていると言われています。
身体はその都度外気に適応しようとしますから、暑い外から冷えた室内に入ると、温度差が大きく、ストレスによって自律神経が乱れてしまいます。
2つ目は、高温多湿の環境による体力の消耗や発汗の異常です。
暑さによって体力が消耗すると、消化器官の機能低下が起きてしまいます。疲労感やだるさ、食欲不振などの症状が起こりやすくなるのはこのためです。
3つ目は熱帯夜による睡眠不足。
夏の夜は気温が下がりにくく、寝つきが悪くなりがちですが、十分な睡眠がとれないと、日中の疲労回復がうまくできずに疲れがたまり夏バテを引き起こしてしまいます。
食事環境から対策する
夏バテの予防方法としては運動や睡眠などありますが、最も重要なのは食事です。
夏バテになってしまうと食欲も失せてる人も多いと思いますので、夏バテになる前から意識して栄養を摂取することが大切です。
夏バテに効果的な栄養素
夏バテに対抗するには栄養をたくさん取ることが重要です。
下記は夏バテに対して効果的な栄養素ですので、意識して摂取することをオススメします。
タンパク質
タンパク質は、筋肉・臓器・皮膚など人間の体の材料となる重要な栄養素です。
体内環境を維持・調整するホルモン、酵素、抗体なども、主要な構成成分なので、不足すると虚弱や免疫機能の低下など、体の全般的な不調の原因になります。
ミネラル
人間が生きていく上で不可欠な生体を構成する主要4元素(酸素・炭素・水素・窒素)以外の元素をミネラルと呼びます。
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などで16種類程度が知られています。
ミネラルは他の栄養素と比べ発汗で失われやすいため、夏は多く摂取することを心がけましょう。
クエン酸
クエン酸は、エネルギーを生み出す際に重要な役割を果たしている成分で、柑橘類などにも含まれています。
疲労回復にも役立ち、糖質と一緒に摂取すると、疲労が溜まりにくくなります。
ビタミンB1
ビタミンB1は「疲労回復のビタミン」とも呼ばれ、ビタミンB1が不足すると疲労感や倦怠感、食欲不振などが現れます。
ビタミンB1の吸収を助ける働きがありアリシンと同時に接種することで、効率が良くなります。
タウリン
タウリンは、動物の生体内に存在するアミノ酸の1つ。
栄養ドリンクでお馴染みのタウリンは、疲労回復作用もあるので、暑い夏にはぜひ摂取したい栄養素の一つです。
イカ・タコなどの軟体動物や貝類に多く含まれています。
DHA/EPA
DHAやEPAは、体内で合成できず、食物から摂取する必要がある必須脂肪酸のひとつです。
DHA・EPAは記憶力や集中力の保持、血液をサラサラにする機能、目の健康維持、アレルギーの予防・改善、中性脂肪の低下が期待できます。
夏バテにオススメの魚
熱い夏にこそ魚を食べることをオススメします!
先ほどご紹介した栄養素を豊富に含んでいる上に、料理の手間も非常にシンプルなものが多いのも嬉しいところです!
DHAやEPAなどは魚介類以外からは摂取は難しいので、週に数回は食卓に並べてください。
魚介類の中でも夏にオススメなものをご紹介します。
イカ
肝臓の働きをサポートするタウリンや良質のたんぱく質が豊富に含まれているため、疲労回復効果やエネルギー源になります。
7月ごろから北海道のスルメイカが旬を迎えますので、夏に美味しく頂けるのも嬉しいところです。
マグロ
マグロの赤身は、イノシン酸やタウリンが豊富で、あっさりしているのにうまみがしっかりとあるのが特長。
DHAやEPAが豊富に含まれることでも知られていますが、赤身は特にタンパク質が豊富で過酸化物質を分解する酵素の成分、セレンを多く含んでいます。
また、血合いの部分には鉄分や美肌効果のあるビタミンEが多く含まれているので、この夏の疲労回復や美容やダイエットの強力な味方です。
ホッケ
ほどよくのった脂と、ふっくらとした身がおいしい「ホッケ」。
魚類は、肉類より比較的カルシウムが多く含まれています。
ホッケ100gあたりには、22mgのカルシウムが含まれており、これは鶏むね肉の約5倍、豚ばら肉の約7倍に相当するカルシウム含有量です!
他にも、エネルギー産生やアルコールの代謝に関わっているほか、皮膚や粘膜の健康を維持する作用もあるナイアシン。
造血効果のあるビタミンB12も多く含んでいますので、紫外線に弱い方、貧血気味の方は、ぜひ食べてください。
カツオ
カツオは高タンパク、低脂肪のヘルシー食材です。
ビタミンA、B1、B2、B12、鉄分などが含まれ、その栄養価の高さはレバー並み。
中でも魚肉トップクラスの含有量を誇るビタミンB12には、赤血球の生成を助け、鉄分とともに貧血を予防する働きもあります。
焼肉屋うなぎでも栄養は取れますが、暑い夏はなかなか食が進まないかと思いますので、食べやすいカツオは非常にオススメの食材です
魚以外に夏バテ対策になる食材
ここでは、夏にこそ食べてほしい栄養豊富な食材をご紹介します。
豚肉
うなぎと同じくビタミンB1を豊富に含んでいます。
また、筋肉や皮膚の構成に必要なたんぱく質やエネルギー源となる脂質も含まれています。
そのため、バテない体作りには欠かせない食材です。
トマト
"きゅうり"などもそうですが、トマトは水分が多く含まれているため、体の熱を冷ます働きがあります。
暑い日は飲み物以外からも水分を積極的に接種することが大切です。
オクラ
水分や食物繊維、ビタミン、カリウムなどの栄養素が含まれています。
カリウムは、余分な塩分を排出し体内の塩分濃度を調整する働きがあります。
暑い日は塩分を取ることを意識しすぎて過剰に摂取してしまう方もいるので、オクラなどのカリウムを含んだ食材も合わせて摂るようにしましょう。
梅干し・レモン
梅干しやレモンはクエン酸が含まれており、疲労回復が期待できる食べ物です。
そのまま食べることも出来ますが、様々な料理に活用する事で恒常的に摂取しやすい食材かと思います。
酸っぱいのが苦手な方はレモンをはちみつで酸味をやわらげたり、ジュースで手軽に摂取してみるのもオススメです!
枝豆
おつまみ感覚で手軽に食べやすい「枝豆」もビタミンB1が豊富です。
他にも免疫力アップが期待できるビタミンAや、紫外線対策に嬉しいビタミンCもたくさん含まれています。
また良質なタンパク質やミネラル類もバランス良く摂取できるので、夏には嬉しい食材です!
オススメ料理
マグロの山かけ丼
先ほどご紹介したマグロと山芋を組み合わせた人気の一品。
長芋には、体内の消化に関わるアミラーゼが含まれているので、消化能力が低下する夏バテを予防するのにぴったりの食材です。
マグロでビタミンB群を補給。さらに、とろろには滋養強壮効果もあるので、一食でバランスの良い栄養補給ができます。
鰹のたたき
カツオのたたき」は高たんぱく質なのに低カロリーと女性に嬉しい料理です。
美肌を作るナイアシンや美髪を作るミネラルも豊富。
焼いたり煮たりすると魚の栄養素が抜け出してしまいますが、「カツオのたたき」であれば美味しく食べやすい上に、栄養を余すことなく摂取することが出来ます。
ホッケの焼き魚
ホッケはシンプルに焼いて食べるのが一番!
暑い夏にホッケを料理するのはめんどくさいと考える方もいるかと思いますが、干物を使えばフライパンでただ焼くだけで食べられる超便利アイテムなんです!
ホッケに大根おろしをちょい足しで暑い夏でも美味しく食べられます。
生の大根にはビタミンCをはじめ、消化をサポートしてくれる酵素がたっぷりと含まれています。
冷たいものの食べ過ぎで胃が弱っていたり、食欲が落ちたりする夏にはうってつけの組み合わせです!
まとめ
今回は夏バテ対策について食事を中心にご紹介しましたが、もちろん食事だけでは十分と言えません。
こまめな水分補給や、直射日光を可能な限り避けたり、適度な運動、定期的に湯船に浸かることなど、対策は無数にあります。
どれを意識して夏バテに対抗するかは、皆様の選択次第ですが、食事だけは全員が意識すべきものです.
「食欲がないからそうめんにしよう」「アイス食べたし今日はいいや」なんて食事を疎かにする事は、余計夏バテのリスクが高まる危険な行為になります。
どうしても食欲がない時は、食べやすい枝豆やお刺身だけでも食べることで、体調は大きく変わるはずです。
日々の小さな行動から気をつけて熱い夏を乗り越えましょう!